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20220802 夏季登攀合宿(A班):剱岳八ツ峰


期間 2022/08/02~2022/08/09

目的 マルチピッチシステムによる登攀を実施し、ロープワークや支点構築、登攀技術       

   やルートファインディングなどの技術を実践する。

   雪上訓練での技術伝達を行う。

メンバー 大谷、西田、小林、岸根、後藤 


遅くなりました。一ヶ月以上前の合宿の記録です。



8月2日

 夜行バスで移動のため、京都駅に22.00に集合。 別の班で合宿を数日後に控える竹村がわざわざ見送りをしてくれた。ありがとう。


8月3日

 午前5時に富山駅到着後、アルペンルートで室堂まで移動。 室堂から真砂沢ロッジまでのコースタイムはおよそ6〜7時間。移動の疲れから、適宜休憩しながら登った。剣沢を過ぎたあたりから雨が降り出し凍える寒さの中雪渓を渡ったが、コースタイム通り無事に到着した。

    (雷鳥沢にて。霧で何も見えなかった。)

 

 真砂沢ロッジの到着時、皆疲弊しており食欲がわかなかったが、夕食担当小林がフリーズドライのリゾットをごちそうしてくれた。フリーズドライは値が張るが山の上でこれほどのごちそうはない。ありがたくいただいた。明日の夕食担当も小林だっため、食事は何かと聞くと、ふりかけとご飯と答えた。


(晴れた日の真砂沢ロッジ。昨年に比べかなり溶けていた。)



8月4日

 この日は朝から雨が降っていた。計画を変更し、雨がやみ始めた7:00から行動を開始した。長次郎谷の途中で分かれ、新入生の後藤は小林岸根と共に雪上訓練、大谷さん西田は八ツ峰偵察へ。雪上訓練ではピッケル、土嚢を使う支点構築・シッティングヒップビレイ・コンテ・滑落停止を教えた。

(長次朗谷にて。雪渓がカチカチだった。)

 

 雷雨が迫る中、偵察組を待っていたが、なかなか帰ってこない。落石にでも当たったのかと心配していたが、その後無事に合流でき、時間通りキャンプ場に戻った。昨日と比べ行動時間が短かったが、雨の中で行動したため、キャンプ到着時疲れ切っていた。

 この日の夕食はふりかけとご飯と聞いていたため今晩はすこしひもじいなと思った。しかし、小林が昨晩と同じフリーズドライのリゾット(人数分)を出してくれた。昨晩に続いてごちそうだ!



8月5日

 昨日とは打って変わって晴天。そのため満点の空が広がっていたが、肌寒いせいか興味があまりわかない。

 予定では、長次郎谷から剱岳そして平蔵谷から下山するラウンドを計画していた。しかし、谷上部で雪渓が崩壊、リーダーの西田が負傷したため、計画が変更された。大谷、後藤、岸根、小林の四人で魚津高ルートをFixで登ることとなった。後藤は新入生ながら、恐らく核心である1ピッチ目の曲がりを難なく登っていた(自分は苦戦)。その後も、3ピッチ4ピッチと脆い岩に注意しつつ、無事に全員登頂した。

(魚津高1ピッチ目。難なく登る後藤氏。感心する岸根。)


 その後取り付きから雪渓への下山時、何気なく触れた直径50cm岩が落石し、先頭を歩いていた小林目掛けて転がっていった。「ラック!」と叫ぶと、小林の手前で岩の軌道がずれ、そのまま雪渓に突っ込み大破した。幸い雪渓には誰も歩いておらず、事故にならなかった。落石の恐ろしさを感じた瞬間であった。登山道でないガレ場では特に慎重に歩かなければならない。

(5.6のコルまでのガレ場。浮石を踏んで落石を起こさないように注意する。)


8月6日

 この日も朝から晴天であった。昨日ダウンしていた西田が無事に復活し、大谷さん岸根で魚津高剣稜会、西田小林後藤で剣稜会RCCに向かった。魚津高は昨日も上ったルートであったため素早く上ることができた。一方剣稜会はリードしていた自分が3ピッチ目に突っ込んでしまい、支点構築出来ずフリーで大谷さんを登らせてしまった。あってはならないようなミスに落ち込んでいると、大谷さんは笑っていた。

(Aフェースにて。お気に入りのスタイル写真。)


 雨の中真砂沢ロッジにつくとこちらに笑顔を向けるおじさま達からご挨拶いただいた。合宿前、連絡を受けたOBの中島さん、福岡の山岳会Flambéの皆様であった。お話を聞くと、缶ビール一ダースをわざわざ室堂から真砂沢まで運んできたそう。



8月7日

 前日小林と後藤が雪渓を下っているときに負傷してしまいレストとなる。大谷さん岸根西田ミッテルで上ることになった。この日登るBフェースはAフェースのすぐ隣。噂で聞いていた通り、他のフェースより若干さびれているようである。

(Bフェース京大ルート2ピッチ目。さびれていて湿っぽい。)


 1ピッチ目は京大ルートを登り、2ピッチ目から京都府大ルートを上った。2ピッチ目の京府ルートはかなり骨が折れるルートで大苦戦(結局A0した、、)。3ピッチ目以降からまた京大ルートを登った。岩は脆いし、ハーケンはさびれているしで慎重に登る。結局登りにおよそ四時間かかってしまった。5.6のコルについたら、素早く真砂沢ロッジに下山した。



8月8日

 後藤と小林が完全復活し、岸根後藤小林で剣稜会、大谷さん西田で富山大を登る。剣稜会は一度登っているので、今度こそ早く登るようにする。しかし、相変わらずロープワークに苦戦してしまい大幅に時間をロスする。またせてないかとヒリヒリとしていると、小林が中島さんFlambéのパーティーと楽しく談笑している。どうやら彼の愛して止まないミリタリー系の話であった。その後はテキパキ登り、無事に登頂できた。


(後日、OBの中島さんから頂いた富山大ルートを登る大谷西田の写真。)


8月9日

 この日は計画を変更して下山となった。

(真砂沢ロッジから帰路の途中。オコジョに遭遇。癒された。)


 今回の合宿では何度も計画を変更した。雪渓が崩壊していたり、部員の負傷など様々な理由が上げられるが、計画通りにいかなかったことは非常に悔やまれる。今後各個人がもっと成長しなければならないし、チームとしても成長しなければならないと思う。




 最後になりましたがOBの中島さんお心遣いありがとうございました。

大切に使わせていただきました。

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RUAC
-立命館大学体育会山岳部-

縦走やクライミングなど、一年を通して山で活動しています立命館大学体育会の部活動です。

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