20220831 個人山行:槍ヶ岳北鎌尾根 P2より
夏山シーズンの終わりに、クラシックルートとして抜群の知名度を誇る北鎌尾根を登ってきた。
え、8月頭にも登ってなかった?いや、メンバーがちゃいます。みんな北鎌尾根が登りたいんだ!
せっかくだからと末端から取り付いたので、お付き合い頂けると嬉しいです。
山域:槍ヶ岳
期間:8/31〜9/3
構成:原(4)沖村(4)藤井(4)大谷(4)O氏(4)
文責:原
8/31 曇り時々雨
(信濃大町駅〜高瀬ダム〜湯俣〜先天出合〜p2)
昨日のうちに大町駅まで移動して駅前公園で就寝。夜は蚊と格闘。
今朝は6時にタクシーを呼ぶ。駅にて高瀬ダムに水場は無い(トイレもない)ので湯俣までの分を補給した。
タクシーの運転手はよく喋る愉快な人で約1時間はすぐについた。
高瀬ダム〜湯俣は林道と後半は平坦な登山道で軽快に進める。
湯俣からは渡渉を繰り返して先天出合を目指す。この日の天気は曇り時々雨。
増水が警戒されたが、水量は腰下と安定していること。天候も安定しており、川幅が広くエスケープが可能なため進むことにした。今回の渡渉装備はモンベルの沢足袋と短パン、ちと寒いが我慢だ。
渡渉はガッツリ水に入ること10回以上、必須ではないが念の為2回スクラム渡渉、1回ロープを貼った。
先天出合のみ右岸高巻きをして、沢に飽きてきた頃p2取り付きに到着。
ピンクテープ、放棄されたワイヤー、ケルンが積まれていた。
p2取り付きで3日分の水6Lを補給。もう沢の湿気がすごくて、霧になってます。
低山ぽい土の急斜面を登っていき後半に岩の左側を巻くルートを取った際に2p50mのロープを張った。
p2下の標高2000mで幕営した。熊には合わず。
9/1 雨
(p2〜p4)
樹林帯ということもあり、天候が酷くなる前の午前中のみ行動することにした。
朝5時雨が降り出すと同時に出発した。p2からp3は藪漕ぎを頑張る。
p4付近から若干岩も見えてくるが大したことはなかった。
p4下りは砂地になっており、傾斜の緩いところに4〜5張り行けそうで、雨が強くなりそうだったので。
ピークを少し避けて幕営した。午後は雷を伴う激しい雨で、雷鳴に震えながら寝て過ごした。
雨が落ち着いた夕方に5.6のコルまで偵察を行った。
↓p5付近からp4のテン場をバックにパシャ
9/2 雨時々雲り
(p4〜北鎌のコル〜独標〜p13手前)
昨晩雨が降り出し、6時半雨が弱まったタイミングで出発した。
p5の天上沢の巻き道は土の斜面(ルンゼ)を登る。滑りそうだったので2p20mずつロープを出す。
p6は千丈沢側を右が切れたトラバースで巻く。1p40mロープを出す。↓5.6のコルを上から撮影
残置ハーケンが1本あったが、大人数のため新たに追加した。
木がよく生えた細い尾根を下ると北鎌のコルに着く。
北鎌のコルからは明瞭なトレースがあり、特筆することもなくp9天狗の腰掛けに。
ここは3張りほど幕営が可能で、朝の時点ではp5と6の通過をもっと多くの時間を見ていて、
ここまでの予定だったが、時間体力共に余裕があったので総意でさらに先へ。
独標からは岩稜帯で踏み跡も無数にあるので弱点から進んでいった。独標は想像以上に巨大で、岩登りもあって楽しいが、結構消耗した。
p13手前で3張りイケるところを発見!雨も強まったためここで幕営した。
9/3 曇りのち雨
(p13〜大槍〜槍沢〜上高地〜松本駅)
大槍も目前に迫り俄然やる気はあるが、しっかり雨だった。6時半出発、午前中の雨が弱まったタイミングで山頂へたどり着きたい。北鎌平までは稜線を、詰まったら千丈沢側に巻きながら進む。大槍付近は天候もまあまあになり、一時虹も見られた。いつぶりの青空だろうか。
大槍は等高線が驚くほどに密であるが、思ったより階段状で頂上直下20mまで行けた。
そこで1部分だけ持ち手が悪いチムニーがありロープを出す。
ロープを出していたら雨が強くなり、山頂は写真だけ撮って撤退。
槍ヶ岳山荘に11時に到着した。一般道に合流した安心感は束の間、17時半の最終バスへ向けてダッシュ。
強い雨で沼地と化した上高地までの道のり(16km強)は辛いが、頑張る。
結果は徳沢で風呂に入りつつ、17時にバス停に到着。バスはガラガラで無事下山したのだった。
感想:雨の北鎌尾根は渡渉、低体温症、滑落の三つのリスクがあるが、今回最も問題だったのは装備の濡れからの寒気である。雨が降る中、テントに入ると当然全身濡れており、レインも貫通して濡れている。
ここで十分に乾かすか、着替えないままシュラフに入りシュラフが濡れて地獄の夜を過ごすことなった。
さらにレインを長時間着ていたH君は両腕の脇から手首、足の脛裏に汗疹と思われるブツブツが発生!
それはもう痒くて、寝れんかった🥺
雨ん時は着替え、吸水タオル、ムヒ(New)は大事。たくさん持っていこう。
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