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20221202 雪上訓練合宿:富士山


 12月2、3日の二日間、富士山にて雪上訓練合宿を行った。例年は11月に立山でする合宿であるが、今年度は積雪量が極めて少なく、12月に富士山で実施することにした。しかし、富士山の方でも積雪は少なく、予定していた訓練をすべて遂行できたわけではなかった。それでも、富士山でしかできない貴重な経験もいくつかできて、大変有意義な合宿であった。


メンバー:西田(情理3)、小林(法3)、竹村(文3)、小泉(理3)、南川(スポ3)、岸根(文3)

期間:2022年12月2~12月3日


12月1日~2日

23:33(京都駅)~10:40(富士山5合目)~11:43(佐藤小屋)~12:43(偵察開始)~13:30(6合目付近)15:00(訓練終了)~15:40(佐藤小屋)~17:00(夕食)




 前日の晩に京都駅から夜行バスに乗って山梨の富士山駅へ向かった。そこから富士山五合目までバスで向かった。バスを降りると白息が出るほどの寒さに体が凍えた。ベースキャンプ地の佐藤小屋へ向かい、テント設営をして偵察へと出かけた。上まで行けば雪はありそうだが、それでも少なく感じた。6合目手前あたりから、徐々に雪は付き始めていたが訓練をするほどにはない。傾斜が50度はありそうな斜面に雪がついていて、そこで滑落停止を行うことにした。まずは一人ずつ滑落してピッケルを使って泊まる練習を複数回行い、次にはコンテニュアスビレイ中の滑落を想定して、下でザイルを握っている人間がわざと滑落して上の人間がそれをハンドコイルとピッケルを使って止める練習を行った。ここでは上手下手が分かれた。また、普段の鬱憤を晴らすには良い機会だとばかりに、下でザイルを引く強さに、その差が歴然としていた。小泉は私とザイルを結んで訓練を実施したが、彼が下でザイルを引く際、ただ引くだけでは物足りないようで、下の方まで走って行ってしまった。うまく止められればいいのだが、うまくいかない場合には私は下まで引きずられる羽目となった。不意に引かなければ意味がないので、ザイルを引くタイミングというのが重要である。その後は支点構築を行った。スノーバーが埋まるほどの積雪がちょうどあったので、そこにバーを埋めてスタンディングアックスビレイを実施した。しかし、足場が悪くてビレイヤ―は止めるのに一苦労だった。この日の行動は以上の訓練で終了した。晩には小泉が作ってくれたホイコーローに、皆体が温まった。7時に就寝した。


12月3日

1:00(起床)~2:10(出発)~3:24(7合目)~4:46(8合目)~7:30(山頂)~12:00(佐藤小屋)~15:19(馬返し)






 1時に起床した。普段、大学生が就寝する時間である。テントを出れば北斗七星がひしゃくを立てたように目の前に見えた。2時過ぎにテント場を発つ。甲府盆地は、夜の間中も街明かりが照っていて、それを時折見下ろしながら歩いた。7合目手前あたりからアイゼンを履いた。先に先行パーティがヘッデンをちらつかせていたが、追い越した。1時に出発すると、夜が明けるまでが非常に長く感じた。東の空が明るみ始めたころ、我々は8合目付近にいた。この辺りまで来ると、いくら行動中とはいえ寒さが身を指すようで、止まっていると体はすぐにしばれてきた。9合目まで来るとでこぼこしたアイスバーンのような斜面が出てきた。前爪をきかせて蹴りこむ。残り100メートルくらいになると、さらにアイスバーンは顕著になった。それまで九十九で登っていたが、斜面をトラバースしながらけりこむのは難しいため、前爪で蹴りこめるよう直線的に上った。頼りになるのはピッケルとアイゼンである。終始風は凪いでいたが、時々突風が吹けば、一瞬、背中に冷たいものが通った。山頂もそこまで風は強くなかった。帰りは下山道から下りた。ここもアイスバーンで、非常に滑る斜面であった。私は足がスラリ長くて(?)下山が苦手なので、特に苦労した。佐藤小屋に到着し、テントを撤収して下山道から馬返しのバス停まで歩いて下山した。町へ出るバスがあると思っていたが、なかった。ハイヤーを呼んで、町に向かった。


RUAC
-立命館大学体育会山岳部-

縦走やクライミングなど、一年を通して山で活動しています立命館大学体育会の部活動です。

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